「キャッツ」
2009.5.10
去る5月3日に千秋楽を迎えた劇団四季のミュージカル「
曲:アンドリュー・ロイド=ウェバー 詞:T・S・エリオット 日本語台本・製作・演出:浅利慶太 振付:加藤敬二、山田卓 照明:沢田祐二 美術:土屋茂昭、劇団四季美術部 音楽進行:鎮守めぐみ
「キャッツ」を観劇するのは3回目だが、見るたび新たな発見があり、作品に対する造詣が深まる。100回以上見ているファンもいるというが、まったくもってうなずける話だ。それだけ計り知れない魅力を備えた演目である。
自分たちの縄張りだと言わんばかりに、劇場内を動き回る猫、猫、また猫。動きも仕草もまさしく猫! 24匹の猫たちは、生まれも育ちもバラバラで、それぞれに個性的な生き方をしている。人間社会と何ら変わらない世界が、そこにはある。
ある一匹の猫の「救済」という大テーマを横たえながらも、劇中では、それぞれの猫の豊かな人生が描かれる。悪さをする猫、思い出に浸る猫、ファンキーな猫、コミュニティの重鎮的な猫、慈悲深い猫……。猫にも人間同様の人生がある。原作が英国の詩人T・S・エリオットの「ポッサムおじさんの猫行状記」ということもあり、全編に渡って詩的な雰囲気が漂っているが、だからといって抽象的になりすぎることなく、最低限のドラマ性をキープしている。さじ加減が絶妙だ。
オペラ、ロック、オリエンタル、ジャズなど、さまざまなジャンルの音楽をバックボーンに紡がれたナンバーの数々も「キャッツ」の大きな魅力だろう。「メモリー」は間違いなくその代表曲だが、そのほかにも「ジェリクル ソング」や「ラム・タム・タガー」「グロール タイガー」「スキンブル シャンクス」「天上への旅」など、それぞれに特有の世界観をもつナンバーが揃っている。ドラマと楽曲は一心同体。通常のミュージカルよりも大勢(20人前後)で奏でられるユニゾンやハーモニーが圧倒的に多いのも「キャッツ」の醍醐味といえるだろう。
壁に飾られた小物にまでこだわりがうかがえる劇場「キャッツ・シアター」の作りにも、毎度のことながら感心させられる。この劇場に足を踏み入れると、猫を敬う気持ちが生まれる。この世界において主役は猫であり、われわれ人間は“お邪魔している”客にすぎない。ステージと客席を境なく行き来する猫たちは、終始、われわれ人間をギュっとにらみつけてくる。ときに威嚇、ときに観察するかのように。一匹ずつ性格が異なり、常に劇場中を徘徊する20匹以上の猫を、ひとりの観客が一匹ずつ注視するわけにはいかないことを考えると、「キャッツ」という演目は、どだい一度では見きれない作品なのだ。
同一公演地で約4年半のロングランを実現した「キャッツ」も、ついに千秋楽を迎えてしまったが、なんと、キャッツ・シアターを建設しての横浜公演が決定したという。シアターの着工は6月。11月11日の開幕を目指すという。「キャッツ」ファンには嬉しい朗報だ。いや、一番喜んでいるのは、東京(五反田、大崎界隈)で居場所をなくした猫たちかもしれない。
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コメントをどうぞ!
20年前にテントで見ただけです~
横浜後援、朗報です。
ありがとうございました(*^ x ^*)
投稿者ruto:2009年05月10日 22:31
公演でした。。失礼しました。
投稿者ruto:2009年05月10日 22:33
>rutoさま
初演から25年ですから、
長いですよねー。
横浜でやると聞いてホっとしました。
娘も「キャッツ」が大好きなんですよ★
投稿者やまたく:2009年05月11日 09:25
