プロ野球「岩隈問題」
2004.12.22
岩隈問題が決着をみる。正直、この問題に関しては、岩隈に対してかなり冷ややかな目で見ていた。もちろん、岩隈の気持ちも分からなくはないが、それを言ったら、オリックスに行きたかった楽天選手も、楽天に行きたかったオリックス選手も、ほかにもまだたくさんいただろうに、と思ってしまう。
こういう言い方はなんだが、岩隈の態度が許されたのは、岩隈が今年活躍したからにほかならないわけで、結果的にしろ、その立場を利用していたことがどうも腑に落ちなかった。加えて、はじめから聞く耳をもとうとしないなど、誠意をもって彼に接しようとするオリックス関係者に対する誠実さにも欠けていた。
第一、オリックスと近鉄が合併することと、楽天という新球団ができることは、最終的に選手会が認めたことではなかったか。認めたのであれば、あとは節度をもってルールに従う必要があると思う。
もちろん一連のゴタゴタへの不信感は簡単に払拭できるものではなかろうが、彼の言動と行動は「最善の道を模索しよう」という球界全体の推進力にクギを刺しているようにしか見えなかった——
オリックス関係者、近鉄関係者、楽天関係者、パ・リーグ関係者……ダレもが、新たな船出を迎えようと気持ちを切り替えようとしているときに、彼ひとりが変化を受け入れようとしない駄々っ子のように見えた——
——などと言えば、岩隈側は「オリックスが約束を反故にした」と反論するのだろう。たしかに、ストの回避に際して「選手の意志を尊重する」というオリックスとの口約束が交わされたのは事実のようである。
が、であるならば、なおさらにオリックスのプロテクト(優先保有)が行われる前に、水面下で具体的な内容の確認を行っておくべきだったし、また、問題が生じたプロテクト後も、岩隈は自分の意見だけではなく、ほかにも(おそらく)約束を反故にされた選手たちのことにも言及すべきではなかったか。
そもそもなぜ岩隈はプロテクトから外されなかったのか? 私にはオリックスがバッシング承知で故意に約束を反故にしたとはどうしても思えないのだ。あいまいな口約束の詳細を確認する詰めの甘さを、「約束破り」にすり替えられては、関係者もたまったものではないだろう。
それほど大事な内容であったのなら、しっかりと契約書を交わしておけばよかったのだ。考えれば考えるほど、詰めの甘さが目につく。
しかも、やむなくオリックス傘下に入った選手が大勢いるなかでの、「オリックスというチームでやろうという気にならない」的な岩隈の発言は、幼稚を通り越して盲目といわざるを得ない。
岩隈ほどの選手だからこそ、球団名などにとらわれることなく「一から新しいチームを作るんだ!」という気概を見せてほしかったが、彼はネガティブな波動だけを一方的に周囲にまき散らした末、楽天へ行ってしまった。
結果としては、来年の岩隈⇔オリックス戦が盛り上がることにはなったものの、江川問題とタメを張るくらいスッキリしない超法規的措置であったことだけはたしかだろう。
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