万年「?」のNHK受信料徴収システム
2002.11.1
今さらながら、NHKの受信料徴収システムに納得がいかない。
NHKの存在自体を否定するつもりは毛頭ない。特殊法人であるNHKは、スポンサーなしでは成り立たない民放と違い視聴率に縛られない番組制作が魅力であり、その点における身軽さはあらゆる欠陥を補ってあまりあるものであろう。
しかし、雇われのおじちゃんやおばちゃんが集金に来る、あのシステムには苦言を呈さずにはいられない。「おたくテレビありますよね。じゃあNHKの受信料払ってください」——引っ越し早々の恒例行事は、まるで払わないことが犯罪であるかのような口調で始まる。
批判を覚悟で言わせてもらうが、私は世の中に相当数いる受信料未払い者を少なくとも否定しない。「NHKは観ない」「観ているが、お金は払いたくない」「みんなが払っていないから私も払わない」など、理由はさまざまにせよ、彼らを非難する理由が見当たらないのだ。
言っておくが、NHKの受信料は義務ではない。私たちはあらゆるものに対し、それが義務でない限り選択することができる「個人の自由」をもっている。もちろん、肯定的に払っている人に文句を言おうとも思っていない。
とはいえ、あの「雇われ徴収部隊」の高圧的かつ粘着質な態度は、度を越えていると言わざるを得ない。あれでは受信料を払おうと思っている人でさえ、衝動的な不信感にかられ、かたくなに財布のヒモを締めてしまうのではないか。「雇われ徴収部隊」の面々は、さもそれが当然という顔で私たちから金をせしめていく。悪徳セールスも顔負けの口八丁である。
問題は受信料の是非ではない。視聴者からの徴収を必要とするのであれば、その目的を分かりやすく説明し、誠意あるシステムを構築すべきだと言っているまでである。税金でまかなうでも、テレビ購入時の価格に上乗せするでも、視聴時間に比例して料金を加算していくでも、やり方はいくらでも考えられる。一番悪いのは、システムの正当性を明確に説明できないうえ、それに対する意見に耳を傾けずにダンマリをきめこむことだ。
現状のNHKは、単に知識を持ち合わせていない国民から金をむしり取る、特殊法人という隠れみのを着た悪徳業者のたぐいである。
第一、相当数にのぼる受信料未払い者を抱えているにもかかわらず、NHKの経営が危機に面しているという話はあまり聞かない。これは何を意味しているのだろうか? 要するに受信料はお布施にすらなっていないのである。回収理由も目的も何もかもが不明である。
正直、そんなシステムなど今すぐ壊してしまえばいいと思う。その改革の第一歩は間違いなく「雇われ徴収部隊」の解体であるべきである。
たしかにNHKは放送法で守られており、そこには受信料を払わなければいけない旨の規定も明記されている。しかし放送法に罰則はない。その理由は前述した通り「個人の自由」を尊重しているからである。「雇われ徴収部隊」の影に怯えている国民が大勢いる背景には、そういった事実の見落としがある。
そもそもNHKは全国に点在する「雇われ徴収部隊」に年間でいかほどの報酬を支払っているのだろうか。また、そのことについて本気で計算機をたたいたNHK社員がどれくらいいるだろうか。さらには世界最大となる年間6500億円の総予算はどのようにして生み出されたものなのか。NHKの特別権益の是非と併せて考えていかなければいけない懸案事項は多岐にわたる。
税金の使い道に声を荒げるならば、同様の声をNHKにも放つべきである。良質の番組を作る力があるのだから、もう少し頭を使いなさい、と言いたい。
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