著名人のプライベートサイト
2002.6.25
日本代表としてW杯を沸かせた中田英寿は、自身のプライベートサイト上で、【自分が発言したことさえ、まったく違う事実として報道されてしまうんだからね】と、昨今の粗野なジャーナリズムに対する思いを語っている(それにしても、朝日新聞の1面に載った「中田の代表引退」記事までが誤報だったとは……)。
著名人が抱くこのテの鬱屈は、知名度や人気が高ければ高いほど、大きくなる傾向にある。そこには、奇しくも「マスメディアは、自分を生かす手段であると同時に、自分を殺しかねない存在である」というパラドックスが存在する。まさに「両刃の剣」である。
そんな「剣」の切れ味が鋭くなりつつあるなか、著名人がこぞってプライベートサイトを立ち上げている現状はうなずける。第三者を介さずに、不特定多数のファンと直接に情報交換できるシステムは、ファンにとっても歓迎すべきものであろう。
本人が発した言葉(情報)であれば、まことかウソかを論じるまでもなく、絶対的な安心感がある。既存のマスメディアにしてみれば、プライベートサイトは一種の脅威でもある。
先日、中山美穂と入籍した作家の辻仁成は、プライベートサイト上でファンに対して結婚報告を行った。
<二人のことを論じなくてすむように、わたしはここにこれを記した>
最後に結んだこの一言には、周囲のやじ馬的な雑音に対する憐憫さえ漂っているが、事実、翌日からのスポーツ新聞や雑誌では、猛烈な辻バッシングがスタート。ミポリンを持っていかれたことへの嫉妬があるにせよ、あそこまでの一斉攻撃となると、あきれるのを通り越して、さすがに苦笑するしかない。
著名人のプライベートサイトが増えるにつれて、既製メディアは、自身の慢心に気づくことになるだろう。
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