山口拓朗公式サイト
山口拓朗公式サイト > 伝わる文章の書き方 > 伝わる文章の書き方/「節」が先、「句」があと

伝わる文章の書き方/「節」が先、「句」があと

Pocket

139.jpg
◎「節」を先にして、「句」をあとにする
文章の原則のひとつです。
「節」とは、
1個以上の述語を含む複文のこと。
「句」とは、
述語を含まない文節(文の最小単位) のこと。
では、次の<例文1>と<例文2>は、
どちらが原則に忠実でしょうか?
<例文1>
この事件で、警察はカルロス・エヴァン容疑者(27)を、チャーリーさんとその知人(36)を殺害した容疑で逮捕した。
<例文2>
この事件で警察は、チャーリーさんとその知人(36)を殺害した容疑で、カルロス・エヴァン容疑者(27)を逮捕した。
↑これらの文章の構造は下記です。
●カルロス・エヴァン容疑者(27)を
→逮捕した
●チャーリーさんとその知人(36)を殺害した容疑で
→逮捕した
どちらも、
文末の「逮捕した」にかかっています。
ですが、よく見ると、
●カルロス・エヴァン容疑者(27)を
は、述語を含まない「句」です。
●チャーリーさんとその知人(36)を殺害した容疑で
は、「殺害した」という
述語を含んでいるので「節」です。
つまり、
「節」を先にして、「句」をあとにする。
の原則に忠実なのは<例文2>
ということになります。
こちらのほうが読みやすいです。
ただし、私が今日読んだニュース記事は、
<例文1>のパターンを採用していました。
なぜでしょう?
それは、
もうひとつ大きな原則があるからです。
その原則とは
◎大きな状況を先、小さな状況をあと
というものです。
もしかすると、
<例文1>のパターンを採用した記者は、
●カルロス・エヴァン容疑者(27)を
という容疑者名を
大きな状況(=重要なキーワード)として
とらえたのかもしれません。
たしかに、ニュース記事では、
逮捕の理由よりも、
容疑者の名前のほうが、
重要性が高いという見方ができます。
ですが!
一般的に文章を書く際には、
◎「節」を先にして、「句」をあとにする
の原則をあてはめる必要があります。
今回の文章でいうなら、
推奨するのは<例文2>のパターンです。
ただし、ニュース記事ということで、
<例文1>でも許容範囲、
というのが、私の見解です。
※・※・※・※・※・※・※・※・※・※・※・※・※・※・※
◎仕事・ブランディングにブログを活用しよう
投稿添削特典付き(21日間)の文章スクール
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
山口拓朗ライティング塾

◎執筆、講演、取材の依頼はお気軽に
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
お問い合わせ
★中学生にも分かる! 「ダメな文章」が「伝わる文章」に変わる!
【絶賛発売中】山口拓朗著
伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける 87の法則 』(明日香出版社)
★会話力・コミュニケーション力を高めたい方へ
【好評発売中】山口拓朗著
どんな人ともドギマギせずに会話がふくらむコツを集めました! 』(三笠書房)
★ベストセラーの電子書籍
【Kindle版】山口拓朗著
ダメな文章を達人の文章にする31の方法 〜なぜ、あなたの文章はわかりにくいのか?〜
★『ダメな文章を達人の文章にする31の方法』の続編
【Kindle版】山口拓朗著
文章が変わると人生が変わる!文章力アップ33の方法〜

記事はお役に立ちましたか?

以下のソーシャルボタンで共有してもらえると嬉しいです。

 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
Pocket