伝わる文章の書き方/「節」が先、「句」があと
◎「節」を先にして、「句」をあとにする
文章の原則のひとつです。
「節」とは、
1個以上の述語を含む複文のこと。
「句」とは、
述語を含まない文節(文の最小単位) のこと。
では、次の<例文1>と<例文2>は、
どちらが原則に忠実でしょうか?
<例文1>
この事件で、警察はカルロス・エヴァン容疑者(27)を、チャーリーさんとその知人(36)を殺害した容疑で逮捕した。
<例文2>
この事件で警察は、チャーリーさんとその知人(36)を殺害した容疑で、カルロス・エヴァン容疑者(27)を逮捕した。
↑これらの文章の構造は下記です。
●カルロス・エヴァン容疑者(27)を
→逮捕した
●チャーリーさんとその知人(36)を殺害した容疑で
→逮捕した
どちらも、
文末の「逮捕した」にかかっています。
ですが、よく見ると、
●カルロス・エヴァン容疑者(27)を
は、述語を含まない「句」です。
●チャーリーさんとその知人(36)を殺害した容疑で
は、「殺害した」という
述語を含んでいるので「節」です。
つまり、
「節」を先にして、「句」をあとにする。
の原則に忠実なのは<例文2>
ということになります。
こちらのほうが読みやすいです。
ただし、私が今日読んだニュース記事は、
<例文1>のパターンを採用していました。
なぜでしょう?
それは、
もうひとつ大きな原則があるからです。
その原則とは
◎大きな状況を先、小さな状況をあと
というものです。
もしかすると、
<例文1>のパターンを採用した記者は、
●カルロス・エヴァン容疑者(27)を
という容疑者名を
大きな状況(=重要なキーワード)として
とらえたのかもしれません。
たしかに、ニュース記事では、
逮捕の理由よりも、
容疑者の名前のほうが、
重要性が高いという見方ができます。
ですが!
一般的に文章を書く際には、
◎「節」を先にして、「句」をあとにする
の原則をあてはめる必要があります。
今回の文章でいうなら、
推奨するのは<例文2>のパターンです。
ただし、ニュース記事ということで、
<例文1>でも許容範囲、
というのが、私の見解です。
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