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伝わる文章の書き方/能動態と受動態、ねじれてません?

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まずは例文を読んでください。
<例文>
Aが起死回生のホームランを打って、ベンチで祝福した。
この文章の主格・主語は、おそらく「A」なのでしょう。
だが、そのまま読むと、ホームランを打ったはずの「A」が、なぜか「祝福した」となっています。
ホームランを打った打者が、自分で祝福をするのは、明らかにおかしいです。
ケースとしては、読点以降の文章の主格・主語が変わっている可能性が考えられます。
<例文>では、「祝福した」の主格・主語が抜け落ちているというわけです。
たとえば、次のように。
Aが起死回生のホームランを打って、Bはベンチで祝福した。
意味は通じるようになりました。
ただし、ひとつの文中に「Aが」「Bは」とふたつの視点が出てくるのは、あまりスマートではありません。
そこで考えられるのが、「能動態と受動態のねじれ」です。
そもそも<例文>は、誰が祝福したかという視点を重視しておらず、主語・主格(=視点)もAで間違いなかったのです。
ただし、能動態と受動態がねじれていたばかりに、「どういう意味?」という文章になっていたのです。
ねじれを直してみましょう。
<例文の修正>
Aが起死回生のホームランを打って、ベンチで祝福された。
「祝福した」という能動態を「祝福された」という受動態に直しただけで、意味が通じるようになりました。
復習をかねて、最後にもうひとつだけ能動態と受動態がねじれた文章を紹介します。
<例文2>
二十歳になった今、親しむ大人になろうと決めた。
<例文2の修正>
二十歳になった今、親しまれる大人になろうと決めた。
「親しまれる」という受動態を使わなければ、奇妙な文章になってしまうのがお分かりいただけるでしょう。
「能動態と受動態のねじれ」に気をつけましょう
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