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伝わる文章の書き方/誤用に注意「とりあえず」

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文章を書くときに、(無自覚に)間違った意味で言葉を使ってしまうことはありませんか?
よく見受けられるのは、以下のような言葉です。
■とりあえず
■基本的に
■ある意味
■要するに
■逆に
私も、とりあえず、よく使ってしまいます(笑)。
言葉ですので、使うのは構いませんが、言葉本来の意味を損ねるような使い方をするのはNGです。
例を挙げます。数行前の文章を見てください。
<実例>
私も、とりあえず、よく使ってしまいます。
↑「とりあえず」は、「取るべきものもとらずに」という意味です。
たとえば、「とりあえず乾杯だけしよう」という場合の「とりあえず」は、<つまみが運ばれてくる前に、乾杯だけ済ましてしまおう>あるいは<ワイワイと本格的に歓談する前に、乾杯だけ済ましてしまおう>という意味で使われていますので、正しい使い方といえるでしょう。
一方、「私も、とりあえず、よく使ってしまいます」はどうでしょう?
さっぱり意味が通じません。
「私も、よく使ってしまいます」で十分ではないでしょうか?
「とりあえず」という副詞を間違った意味で使っている人のなかには、「断定的な表現を避けたい」考えている人が多いようですが、本来この言葉に「断定を避ける」という意味はありません。
「とりあえず」の意味は、「ほかのことはさしおいて」「第一に」「なにはさておき」などです。
(うっかり)誤った使い方をしがちな言葉ですので、気をつけましょう。
※「私も、とりあえず、よく使ってしまいます」という文章ですが、そもそも「とりあえず」と「よく」という相容れない言葉が、一緒に使われていることも不自然です。
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