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伝わる文章の書き方/「こと」の使い方に注意

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<例文>
情報の共有システムが確立されていないということは、このプロジェクトを運営するうえでマイナスなことだ。
「こと」という言葉は、じつにさまざまなシチュエーションで使われます。
「~ということだ」(伝聞)、「寝坊することがある」(場合)、「行ったことがある」(経験)、「そこまですることはない」(必要)、「努力しただけのことはある」(価値)などが代表的なものです(ほかにもたくさんあります)。
例文の「こと」は、「状態や事柄、程度などを強調する」という意味で使われています。
最初の「こと」は、<情報の共有システムが確立されていない>という事柄を強調したもので、次の「こと」は<マイナス>という事柄を強調しています。
もちろん、意味は伝わります。
ただし、強調というのは、ここぞというときに使わなければ効果が得られません。
「キミ、情報の共有システムが確立されていないということが、何を意味しているのか分かっているのか?」
こんなセリフに使うのであれば、いいかもしれません(笑)
一方で、強調の「こと」を不用意に用いた文章は、読者にとって読みづらいものになりがちです。
例文に関していうなら、あえて「こと」を使わなくてもいいような気がします(少なくとも連続して使用するのはナンセンスです)。
例文から「こと」を外して、文章をすっきりさせてみましょう。
<例文の修正>
情報の共有システムが確立されていないのは、このプロジェクトを運営するうえでマイナスだ。
いかがでしょうか?
読みやすくなったと思います。
強調の「こと」を使うときには、本当にその「こと」が必要なのか、別の表現に言い換えることはできないのか、考えるようにしましょう。
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